古き良き着物の品格

着物の格とその種類

着物買取と関東と関西の着物の違い 藍下染めと紅下染め

商店街や駅前などの人が集まりやすい場所に着物買取のお店が開かれるだけでなくインターネット上に数多くの着物買取サイトができて利用しやすくなったことから、着物買取の利用者が近年増加していています。

着物買取の利用法には主に二つあり、その一つ目は、着る人がいなくなったり、数が多くて保管に困ったりする着物を売るというものです。着物を買い取ってくれる業者は着物買取専門でなくても、リサイクル店や質屋などがありますが、そういった業者では着物の値打ちを見定めるための知識や経験が不足しているため、本来ならこれくらい出す価値があると言える金額よりも低い値段で買われてしまう心配があります。その点着物を専門に扱う業者であれば、査定する際の鑑定眼に信頼がおけると言えます。

着物買取の二つ目の利用法は、中古の着物を新品よりも安い値段で購入するというものです。着物は日常生活では着ることがなくても、結婚式や成人式、卒業式、七五三といった重要なイベントでは、自分が着たい、または誰かに着せてあげたいと思う人が多く、現在でもその需要は意外と高いのです。

そういった人たちが着物を低価格で買える、しかも品質に対して信頼できる業者から手に入れたいと思えば、着物買取業者が最適だと言えるでしょう。

着物買取業者に着物を売る場合には、デザインや素材などの点で人気が高いものは高額査定が期待できるのですが、その人気は時代や地域によって違いが表れやすいものです。現在では地域による違いは小さくなってきましたが、昔は交通の便が悪かったことから関東と関西では文化の違いが大きく、それが着物にも反映されていました。

その例として挙げられるのは黒染の仕方で、関東では藍下染めが、関西では紅下染めが主流となっていました。藍下染めとはまず藍で下染しておき、その上から黒を始めとする他の染料でもう一度染めるという染色技法で、深みのある色合いが出せるため使用されます。

また紅下染めも藍下染めと同様に色に深みを与えるために、黒の染料で染める前に別の色で染めておくという技法なのですが、それには名前から分かる通り紅が用いられます。

この二つは関東と関西という地域によってで使い分けられていただけでなく、江戸時代には男物には藍下染め、女物には紅下染めといった使い分けがされていました。とは言え近年ではこの二つ以外の黒染めの方法が生まれたり、下染めをしなくても仕上がりの良い合成染料が作られたことなどから、そういった使い分けは厳密ではなくなっています。

後染めの着物
■後染めの着物
後染めの着物は白生地、反物(織物)になってから染色するので後染めの着物に分類され、一般的にさわった感触、風合いからやわらかい着物、染めの着物とよばれます。

先染めの着物
■先染めの着物
先染めの着物は反物(織物)になる前、糸の段階で染色し反物(織物)にするので先染めの着物に分類され、一般的にさわった感触、風合いからかたい着物、織りの着物とよばれます。

芭蕉布
■芭蕉布
芭蕉布(ばしょうふ)は沖縄が産地の糸芭蕉で織られた織物のことで、麻とは違った感触で、とても涼しい盛夏の着尺地として用いられます。